希望のある世界の創生にむけて海洋開発を発展させよう。

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世界の人口増大にともなって、世界的な大きな課題となってきた食料問題の解決方策や新しい産業の育成を目的として、海洋開発事業や自然再生循環系(sustainable)の経済・社会体制を創生し、地球温暖化防止等の環境創造を促進させ、地球の表面積の約70%の海洋の洋上利用や海洋資源開発関係等の新産業・事業、大規模洋上風力発電等のプロジェクトを発展・促進・推進させて、新しい雇用を創出し、世界の青年の夢と希望を拡げながら国際的な協力で、希望のある未来社会を創って行きましょう。

2009年7月2日木曜日

ベーリング海における古海洋環境変動に関する掘削調査

文部科学省   統合国際深海掘削計画(IODP)における研究航海の開始について

http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/21/06/1278365.htm

http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/21/06/__icsFiles/afieldfile/2009/06/23/1278365_1.pdf


1.日程(現地時間)※平成21年7月5日 ビクトリア(カナダ)にて開始(準備が整い次第、7月10日までに出港)ベーリング海(図1)にて掘削を実施9月4日 横浜に入港(掘削航海終了)※気象条件や調査の進捗状況等によって変更の場合あり。2.我が国から参加する研究者氏名 所属 役職高橋 孝三 九州大学大学院理学研究院 教授※本航海の共同首席研究者朝日 博史 東京大学海洋研究所 特任研究員池原 実 高知大学海洋コア総合研究センター 准教授井尻 暁 海洋研究開発機構 海洋・極限環境生物圏領域 ポストドクトラル研究員岡崎 裕典 海洋研究開発機構 地球環境変動領域 研究員岡田 誠 茨城大学理学部 准教授小野寺 丈尚太郎 高知大学 海洋コア総合研究センター 研究員坂本 竜彦 海洋研究開発機構 海洋・極限環境生物圏領域 研究代表者3.研究の概要本航海では、ベーリング海における過去約500 万年間の詳細な古海洋環境変動を調べ、太平洋と北極海との接続・分断の歴史(ベーリング海峡の開閉史)の解明を行い、その歴史の中でのベーリング海の持つ役割を明らかにすることを目的とします。特に以下の点が科学的に重要です。第1に、今回の科学掘削は新生代の後期における北半球氷河化の歴史の解明を目指した初めての本格的科学掘削という点で重要です。過去500 万年の間、特に270 万年前頃、地球の気候は、北半球にほとんど氷床のない温暖な状態から、4万年や10 万年の周期で氷河期が訪れる寒冷な状態へと移行したと考えられています。しかし、ベーリング海における本格的な科学掘削が行われてこなかったため、北部太平洋側における、このプロセスは科学史上、不明のままでした。第2に、数百年から数万年規模の長周期の大規模な気候変動のメカニズム解明と言う点で重要です。過去数十万年間にわたり、地球規模で、ミランコビッチサイクル※や数百年周期から数千年周期の気候変動が起こっていることが世界各地の氷別添1床コアや海底堆積物コアから明らかになっていますが、それを引き起こすメカニズムは不明のままです。これらの長周期から短周期の気候変動メカニズムを説明する候補として、北極海と太平洋の間に存在するベーリング海の役割があげられています。北太平洋の縁辺域であるベーリング海は、太平洋の表層水を北極海に運搬する役割があり、また、季節海氷形成にともなって形成されるベーリング海の高密度水が北太平洋中層水の起源水であると考えられていることから、汎世界的な気候変動メカニズムを解明する上で重要です。以上を明らかにするため、本航海では、1)ベーリング海における約500 万年前の鮮新世以降の気候変動と海洋表層環境の復元、2)ベーリング海における北太平洋中層水(深層水)の形成と影響の変動の解明、3)ベーリング海周辺の大陸氷床・河川流量・海氷形成史(ベーリング海と周辺の陸域との関連性)の解明、そして、4)気候変動に鋭敏に反応する縁辺域での気候変動と、汎世界的な気候変動との関連性の調査を行います。※ミランコビッチサイクル地球の公転と自転に関連する軌道要素の周期的変化が要因で、日射量が変動する周期のこと。周期は約2万年、約4万年、約10 万年の3つがある。図1 本研究航海の掘削予定地点(丸印が優先サイト、四角が代替サイト)

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